ヤマトプロテック株式会社(東京都港区白金台五丁目17番2号 代表取締役社長COO 大幸 斉)は、2024年に開創1150年を迎える火災の被災経験を持つ、世界遺産 醍醐寺(京都市伏見区醍醐東大路町22)へ“自ら消火する”革新的な消火剤『K/SMOKE』を10月30日(水)より納入しました。
醍醐寺
■重要文化財を取り巻く防火課題
2019年4月、フランスのノートルダム大聖堂が大規模火災に見舞われ、その被害は世界中に衝撃を与えました。同年10月には日本の首里城が炎に包まれ、貴重な文化財が失われる痛ましい出来事が続きました。このような歴史的建造物への火災リスクは今後も多くの課題を含んでいます。老朽化に加え、木造建築の多い日本においては消防設備のアップデートや防火技術の導入が急務とされています。
■自己消火型消火剤『K/SMOKE』導入の意義
こうした課題に応えるべく、“自ら消火する”消火剤『K/SMOKE』が注目されています。
『K/SMOKE』は火災の初期段階で自ら消火し、被害の拡大を防ぐことが可能です。今回導入を決定された『總本山醍醐寺』は火災経験を持つ歴史的遺産として、未来にわたり貴重な文化財を守る新たな防火対策として採用。
ヤマトプロテックは、スプリンクラーなどの従来の消火設備が設置できない場所への『K/SMOKE』の設置を提案しています。重要文化財や歴史的資産を守るための新たな防火手法の普及に貢献すべく、日本全国への提供を通じて、文化財保護に寄与してまいります。
■總本山 醍醐寺 総務部 営繕課 川南達司様 コメント
当山の歴史は、平安時代初期にまで遡ります。古代、中世以来から守り続けてきた寺宝は約15万点にのぼり、膨大な数の国宝・重要文化財を擁しています。1994年には、世界文化遺産に登録されました。これらの文化財を守り、後世へつなぐことは我々の使命です。『K/SMOKE』はその一助になるだろうと確信し、導入を決めました。
文化財を守るためには、火災対策は必須です。万が一火災が発生した場合、『K/SMOKE PANEL・DEVICE(無電源式)』は自動で薬剤が放出されるため、人間が介入する時間を短縮することが出来ます。消火後の汚損が少ないことも、『K/SMOKE』導入の決め手の一つです。
絶えず革新的な試みを続けてきたからこそ、1150年に渡って祈りと文化を守り伝えることが出来ました。『K/SMOKE』の導入という新たな取組で、次の時代へ伝統を継承します。
■三浦慎建築設計室と協業し、景観を損なわない『K/SMOKE』を製作
三浦慎建築設計室との協力により、醍醐寺の金堂を火災から守る特別仕様の『K/SMOKE』を製作しました。この取り組みでは、『K/SMOKE』の柔軟な形状を活かし、景観を損なうことなく効果的な防火対策を実現しています。
【金堂】
醍醐寺の中心である国宝の金堂。平安時代末期に創建されました。
三浦先生プロデュースの造作物で、防火対策をします。
三浦 慎(建築家)
1995年に東京藝術大学を卒業し、1997年に同大学大学院を修了。その後、同大学助手を経て「三浦慎建築設計室」を設立。小住宅から美術館、福祉施設、50万㎡を超える統合型リゾートまで、多彩な空間デザインを手掛けています。代表作には、渋谷区の「渋谷山東福寺涅槃堂」、軽井沢町の「森の家」、箱根町の「岡田美術館」、市川市の「にっけてとて市川」、フィリピン・マニラの「オカダマニラ」などが挙げられます。また、2021年には株式会社 山下設計と協働で軽井沢町新庁舎設計プロポーザルにおいて最優秀賞を受賞しました。
■『K/SMOKE』 導入箇所
【上醍醐】
醍醐寺の始まりの地、上醍醐。
国宝の薬師堂等、計 11 箇所の分電盤に『K/SMOKE PANEL』を納入。
【三宝院】
醍醐寺の本坊的な役割を果たす三宝院。
防災センター内の制御盤等に『K/SMOKE PANEL・DEVICE(無電源式)』を設置し、漏電・落雷等による電気火災に対応。
■醍醐寺について
1150年の時を渡って、今もその威厳を放ち続けている真言宗醍醐派の總本山、醍醐寺。
京都御所の東南、山科盆地に位置し、200万坪の広大な境内を擁します。平安時代初期に聖宝理源大師により開創され、以降、多くの天皇や皇后からの帰依を受け、壮大な寺院が計画・建立されました。
国宝75,537点、重要文化財430点※が国の指定を受けており、1994年には、「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されました。
※2020年現在
■『K/SMOKE』について
『K/SMOKE』は、ガスとして消火成分のカリウム化合物を放出し、化学反応によって燃焼の連鎖を断ち切って素早く火災を消火する画期的な消火剤です。さまざまな形状に変形させることで、あらゆる火災への対応が可能になります。
※詳しい製品情報はこちらをご覧ください。
詳しくはこちらをご覧ください。
>>> ニュースリリース